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2014年2月27日木曜日

純米酒、偽造

 おはようございます、稲田商会です。

 いろいろ偽造の話はありますが、“純米酒偽造”は初めて聞きました。

 純米酒偽造で社長解任 富久娘酒造、再発防止策も

 食べ物の偽造、特にお酒のような嗜好品は、消費者では確認の仕様が無いように思われるので、製造者がされていないことを願うしかないように思います。
 その信頼関係を損ねるような事件であり、とても悲しく感じます。

 詳細は知らないので推測ですが、醸したお酒の量が販売計画よりも少なかったので“水増し”せざるをえなかったんでしょうか。

 業界としての信頼回復が早期になされることを願います。

 それでは、今回はこのへんで。

ウクライナが動いていますね

 おはようございます、稲田商会です。

 ウクライナが色々と動いていますね。

 WRAPUP 1-ウクライナ、新閣僚候補発表 ロシア軍は警戒態勢
 ウクライナ中銀、ドルペッグを廃止―変動相場制に移行
 米国、ウクライナに10億ドルの融資保証検討=国務長官

 私は、国家や経済によってある程度の紛争、戦争が生じるのは仕方ないとの考えです。
 ですが、出来るだけ争いの無い状態が望ましいとも思うのです。
 ウクライナがこのままある程度安定した社会情勢になってほしいと思っています。
 国家体制的にも、経済的にも。

 それでは、今回はこのへんで。

ビットコインのトラブル

 おはようございます。稲田商会です。

 ビットコインの取引所が突如閉鎖したことが問題となり、ニュースで流れています。

 ビットコインは次のようなものとのこと。

ビットコイン(英語: Bitcoin)とは、公共トランザクションログを利用しているオープンソースプロトコルに基づくPeer to Peer型の決済網及び暗号通貨である。
ビットコインは極めて低いコストでの決済(およびマイクロペイメント)を権力機関や発行者無しで平均10分程度の待機によって可能にする。ノードから別のノードへの貨幣の移動は電子署名された取引で行われ、P2Pネットワーク内の全てのノードにブロードキャストされる。初期の通貨流通や、二重支払いの検知のためプルーフ・オブ・ワーク(英語版)システムが用いられている。
ビットコイン (wikipedia) より一部引用

  通貨の流通はコンピュータの技術的に機密文書のやり取りと同じになるように感じられるので、その部分については理解できないことはないです。
 ただ、それに価値があるか否かはどのようにして信頼するのか不思議です。
 きっと物々交換の時代に貨幣が出来たときも、「こんなおもちゃになんの価値があるのか」と思ったことでしょう。

 P2Pネットワークの中で、外部の機関が関与せずに情報が動いている点は、Winnyなどを連想させ、きっと当局は快く思わないことでしょうね。
 どうなっているかが判らない、規制のしようが無い、規制する対象が特定しづらいなどの点は、組織として動くことになる当局にとって最も苦手な要素でしょう。
 多くの個人が集まってビットコインを流通させるさまは、それこそ攻殻機動隊のStand Alone Complexと言えるかもしれません。

一つは、個別に動作しているのに全体としては一個の組織になっている、「端末複合体」の意。
もう一つは、人間が命令系統がないのに組織立った振る舞いをしてしまう心理的現象、「孤立コンプレックス」の意。
「オリジナルなきコピー」の群れを表現しているのでしょう。
 甲殻機動隊のサブタイトル「GHOST IN THE SHELL」と「STAND ALONE COMPLEX」はどう... (Yahoo知恵袋)


 今回の問題は、どうも2つの話があるように思います。
 一つは、特定されていませんが使ったお金の情報を誤魔化すことで詐欺をしようとしたものがおり、それを懸念した取引所(=Mount Goxという会社)が取引を停止したとの話。
 もう一つは、取引所が取引停止する際に、口座に預かっている各個人の資産を返却や他の取引所に移さないまま事務所を引き払い、資産を持ち逃げしたとの話。
 どちらも普通に考えると犯罪となりますが、ビットコインに価値があるのか、正式な契約など商法などで守られるべき状態になっていたのか、などの点によっては、犯罪とならない可能性も考えられます。
 当局がどう思うのかもありますが、大衆がどのようにとらえるかが大きな問題だと思います。
 極論すれば「“お金”と国家は関係するのかしないのか」との命題に対し大衆が答えを求められているわけです。

 ビットコインの事件は、“企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても国家や民族が消えてなくなる程、情報化されていない近未来”に至るまでの過程の一つのステップなのかもしれません。
 その意味で、非常に興味深いです。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月26日水曜日

春霞?

 こんにちは、稲田商会です。

 昨日は久し振りに車を運転していたんです。
 よく晴れた気分のいい天気でしたから、楽しく運転していました。

 運転中、遠くの風景に目を遣ると、霞んで見えます。
 春霞でしょうか。
 霞のせいで、山は緑というより紫に近いような色合いに見えています。
 「そういえば、『日本では水蒸気が多いため、山の色合いが緑とは違って見える』とかの話もあったな。よし、今度ブログの記事にしよう」などと考えていました。

 今日、お昼ごはんを食べているときにニュースが流れていました。

「大阪市でPM2.5濃度が基準値を超えたため注意報が出されました」
(参考: 大阪府内の本日のPM2.5濃度状況及び注意喚起について

 どうやら、私が昨日みたものの正体はPM2.5だったようです。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月25日火曜日

クローズアップ現代「大雪の猛威  “空前の立往生”はなぜ起きた」をみて

 こんばんは、稲田商会です。

 本日(2/25)のクローズアップ現代は

大雪の猛威 
“空前の立往生”はなぜ起きた

NHK クローズアップ現代 公式HP 該当ページ

との内容でした。

 興味深く見ていたのですが、番組の後半で強調されていた「情報の集約、一元化と関係者での共有が重要」との話は、納得のいくものでした。
 以前の投稿(大雪を切っ掛けとして物流とか災害時の道路確保とかが注目されるかも)で同じようなことを書いたからです。

 番組の中では、そのための仕組みをどうするかがこれからの課題としていましたが、私はそうは思いません。
 GoogleMapsやMapionなどの事例で明らかなように、情報の集約は図面上で連続的に行われるのが一番認識し易く、また複数の情報の重ね合わせも行うことが出来ると考えられます。
 地図上に色々な情報を選択して表示させ、必要であればそれらの詳細へと連なるリンクをクリックするようにすればいいのです。
 これらはGISの技術として、プロトコルが存在し、ツールがOpenSourceとして公開されているもので実現可能と言えます。

 地図の情報としては、国土地理院が電子国土として、地図の画像や航空写真を配信しています。(国土地理院 電子国土ポータルサイト など)

 ブラウザで地図情報を表示するには、OpenLayersというライブラリもあり、上記電子国土でも使用されています。(OpenLayers 公式HP

 地図上に重ねられるように図形を配信するプロトコルはWMSと言いますが、歴史的農業環境WMS配信サービスとして昔の地図をWMSで配信している例などがあります。(独立行政法人農業・食品産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター 営農・環境研究領域公式HPの歴史的農業環境WMS配信サービスを参照のこと)
 同様に地図上に重ねられるようにベクトルデータを配信するプロトコルWFSも存在しています。

 これらの技術を使えば、以前の投稿甲信地方で通行可能ルートの可視化で書いたGoogleの行った「道路通行実績の表示」と同等のことが出来るでしょう。
 不足しているのは、現地状況のデータ化するための仕組みと配信するための設備です。
 私は情報の集約、一元化を行わなくても、情報を提供する国交省、NEXCOなどが同一フォーマットでそれぞれのサーバから情報配信し、クライアント側でそれらを集約して一元的に表示すればよいのではないかと考えます。
 そうすれば、一部の情報が掛けたとしても全体には影響しません。
 また、カーナビなどで配信されたデータから交通障害を検知し、別ルートを検索するような使い方も出来るかもしれません。

 私は、“誰かがまとめて面倒をみる”のではなく、“誰でも使えるパーツを供給し使ってもらう”方が、より柔軟なシステムになると思うのです。

 GISにかかわる学会の方々が集まって、様々な情報の集約、一元化の方法の一つとして、関係団体で同一プロトコルによる情報配信を行うことを提言してもらうときっと状況が前進すると考えます。

 そうなってくれたら、私的にうれしいんですけれど、どうでしょう。

 それでは、今回はこのへんで。

財布の中のお金が足りませんでした

 こんばんは、稲田商会です。

 今日は、久し振りに外に出て本屋に行ってきました。

 で本を1冊買おうと手に取り、値段が1,400円でふんふんと思い、レジに行くと、「1,470円です」と言われました。
 私が“税別”の文字を見落としていたようです。
 で、財布を探ってみると1,428円しかありません。
 仕方が無いので「クレジットカードでお願いします」となってしまいました。

 普段の生活でお金を使わないと、こんなところで失敗するんですね。
 以前一人暮らししていた時は、そんなことがあると困るので、財布以外にもそれなりのお金を持っていたのですが、それも忘れてしまっていました。

 さて、家に帰りついてから、つらつらと考えてみました。

 以前の一人暮らしの時もクレジットカードは持っていたのにそれに加えて現金を持っているようにしていました。
 それは、そこはかとない“不安”を感じていたからです。
 今現在は、お金を持つこと自体を、忘れる程度にお金の存在が(物を買うとき以外は)どうでもよく感じていると思います。

 「お金を持っているのに不安を感じる」状態から、「お金を持っていなくても不安に感じない」状態になったわけです。
 これは“不安を感じる”のが、“お金を持っている”か否かとは関係なく生じていたことだと考えられます。
 そして、“不安を感じる”ことの理由は明確なものがないこと、言い換えれば“理由は無いがなんとなく不安を感じる”状態であったことになります。
 このような“理由は無いがなんとなく不安を感じる”状態は、あまり心地よいものではありません。

 今の「お金を持っていなくても不安に感じない」状態からみると、以前の「お金を持っているのに不安を感じる」状態は心理的に不健康な状態であると思えます。
 心の健康を考えると、“理由は無いがなんとなく不安を感じる”のはしなくてもいいこと、というよりも、すべきではないことでしょう。
 今の私にはそう思えますが、その当時の私にとってはきっとそうとは思えなかったでしょう。
 当時の私は、「そうはいっても何かあった時にどうするのか」などと言って、自ら進んで“理由は無いがなんとなく不安を感じる”状態を続けていたことでしょう。

 きっと、“理由は無いがなんとなく不安を感じる”ことは、なんらかの悪い状況に“執着”しているために起こるのだと私は思います。
 なんらかの悪い状況に心が囚われ(=“執着”)、それがなにかの拍子に想起されることで“不安を感じ”てしまう、ただ想起する引き金ははっきりしたものではないため、“理由は無いがなんとなく”と感じるのでしょう。
 不安は緊張を伴いますので、度重なる、慢性的な不安は、心身的に大きな負荷をかけてしまうでしょう。
 不安の原因となる“執着”は、心の健康のためにはすべきではないことだと思います。

 当時の私に“執着”をしないように話しても、「そんなことを言われても不安に感じるものは変えられない」と言って反論したでしょう。
 それはそうですよね、“不安”は変わってくれないのですから。

 今の私は、当時の私にこう伝えてあげたいと思っています。
 「そうだね。不安に感じるのは変えられないよね。」
 「なら、今現在不安なことは、今考えることにしよう。」
 「そして、今現在不安なことが無くなってから次に不安なことを考えなければならなくなる時までの間、1日でも1時間でも、そのことを気にしないようにすればいい。」
 「するべきときに嫌なことをするのは当然だけれど、しなくてもいいときに嫌なことをすることはないだろう?」

 おそらくですが、心を健康にする方法は2つあると思います。
 一つは、しなくてもいいときは嫌なことはしないことです。
 もう一つは、するべきときでも嫌なことはしないことです。
 前者は“出来る人”と言われ、後者は“出来ない人”と言われます。
 するべきときも、しなくてもいいときも嫌なことをするのは、“普通の人”です。
 賢くなるか、馬鹿になるか、そのどちらも心は健康になりますが、中途半端に普通の人でいると不健康になってしまうのです。
 では、賢くなるか、馬鹿になるか、どちらかになってみてはいかがでしょう。

 似たようなことを言っていると感じた文章があったので、以下に引用します。

神よ
変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
ニーバーの祈り (Wikipedia)


 この文章を読んで、何か感じてもらえたら幸いです。

 それでは、今回はこのへんで。

酸素同位体による年代測定法

 こんにちは、稲田商会です。

 新聞に載っていたのを読んで、「おっ、これは良さそう」と思った記事がありました。

 難波宮跡の柱「7世紀前半」…新手法で年代特定

 内容は、遺跡の発掘で出土した木材で「酸素同位体測定による年代測定法」を使用して年代が測定出来たとのことです。

 従来の精度の高い年代測定は、木材の年輪の幅を用いた年輪年代法しかなかったようなのですが、難点として樹種が限られているとの制約があったとのこと。
 今回の、年輪毎の酸素同位体比を測定することで年代を判別する「酸素同位体法」では樹種に限らず年代決定が出来るとのことなので適用範囲が広くなるということです。

 さて、「良さそう」と思った理由は、災害対策に応用出来るのではないかと考えたからです。

 土石流堆積物や崖錐堆積物などの土砂災害による堆積物は、内部に多くの木材を含んでいると考えられます。
 その木材の正確な年代を測定出来ればその地域での土砂災害の発生年度が特定出来ます。
 複数の地点で深度毎に測定を行えば、土砂災害の発生頻度、発生範囲、規模が明確になり、警戒すべき降雨の推定にも役立つと思われます。

 基準となる酸素同位体比のスケールは2500年分程度があるようなので、津波堆積物中の木材の測定が出来れば、津波の頻度、規模の測定が可能になると思われます。

 後は測定の単価がどの程度になるのか、期間はどの程度必要か、などでしょうか。

 個人的にふと思ったのは、酸素同位体が後から浸透した水などによってコンタミする可能性があるのでは、とのことです。
 おそらくセルロース等の固定された物質のみが測定できるよう前処理するんでしょうね。

 新技術で判明、とかきくと、なんかワクワクしますね。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月22日土曜日

TPPは妥結するんでしょうか

 こんにちは、稲田商会です。

 TPP交渉の話題がニュースで取り上げられています。
 なかなか難しい状況のようですが、TPPは妥結するんでしょうか?

 国の感情というと変ですが、国民の集合体である国にも世論の趨勢という形での行動指針があり、ある種の感情と言えると思います。
 対中国への緊張が高まる状況の今、日本にとっての軍事的な裏付けはどうしても同盟国としてのアメリカを外すことはできません。
 その意味で、アメリカの感情を損ねるのはあまり望ましくないと考えます。
 今回TPPが妥結出来ないことで、アメリカの感情への影響度はどの程度になるのか判りませんが、プラスに作用することはないように思います。

 私としては、せめて中国が国内的に不安定化し、日本への軍事的な緊張から国内へと目を向けざるを得ないようになるまでは、アメリカとの有効的な状況を保っていたいと考えます。
 TPPはある程度は妥協しても結ばざるを得ないのではと思えます。

 アメリカと中国間の感情は、良いのか悪いのか私には判りませんが、実利的な部分が多いのでそれなりに我慢できる関係なのではないかと考えます。
 と、ふとニュースをみると、オバマ大統領がダライラマと会見し、アメリカを中国が強く非難しているようです。
 これで大分中国のアメリカに向けた感情が悪化するでしょう。
 アメリカ側での感情も悪化するかもしれません。
 もっとアメリカと中国が揉めてくれた方が日本はやり易くなるのではとも思いますが、あまり期待するのも良くないですね。

 国と国のようなどちらも自身にとっては正義が対立する構図は、どのように考えるべきか難しいですね。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月21日金曜日

今日はお一人様

 こんにちは、稲田商会です。

 私はいま家族と住んでいますが、今日は朝から家族が外出しており、明日まで戻ってきません。

 ということで、久し振りに今日はお一人様で食事を食べています。
 自分で味噌汁やご飯をよそって、賑やかしにテレビをつけての食事はとても静かで、部屋の空気が薄くなったのではと思うぐらいに自分の周囲に何もない空間がありました。

 少し前まで一人暮らしをしていたときに当り前に思っていたものが、こんな風に感じるようになるとは思ってもみないことでした。

 当り前のことである、「いま在るものはすべて移ろい、やがて消えていく」との理を考えると、いま在るものに感謝し、愉しむことが重要だと感じました。

 でもきっと、暫くしたら忘れてしまうんでしょうけれど。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月20日木曜日

ダイオウグソクムシは餓死ではないらしい?

 こんにちは、稲田商会です。

 先日、鳥羽水族館のダイオウグソクムシNo.1が死んだことを投稿しました。

 ダイオウグソクムシが死んだそうです

 その後、鳥羽水族館では死因などを確認するためNo.1を解剖したことが飼育日記ブログに掲載されています。

 ダイオウグソクムシ№1の解剖(画像注意)
(ダイオウグソクムシの解剖写真があるので、閲覧する方は注意してください)

 それによると、体重の減少もなく(1040g→1060gへ増加)、消化管の炎症なども見られないことから餓死ではないのではないかとの推測がされています。
 ただ、消化管の中が真菌を含む液体で満たされていたことから、その真菌について調査するとのことでした。

 ブログの中で興味深いと思ったのは、解剖するときに出たダイオウグソクムシの体液が当初無色透明のサラサラしたものだったのが、時間経過とより青紫色でゼリー状に硬化したとの記述です。
 硬化した体液の写真は、それこそ「エイリアン」から出る体液のイメージにピッタリです。
 うーん、さすがはダイオウグソクムシ。

 真菌との共生関係で“食事をしなくても大丈夫”とでもなれば、絶食6年目突入の謎も解けますが、私としてはダイオウグソクムシにはさらなる謎があってほしいと思います。

 いまダイオウグソクムシNo.1は冷凍保存されているとのこと。
 No.1さん、謎解明のため、もう少しの間お願いします。

 それでは、今回はこのへんで。

Analyticsでページビューが欠落する?

 こんにちは、稲田商会です。

 このブログで先日松山道の事故を記事にしたところ、Yahooの検索機能経由で多数の方が来ていただけました。
 有難うございました。
 その時に気付いたAnalyticsのことを書きます。

起きていた事象

AnalyticsはGoogleの無料サービスで、Webに特定のコードを埋め込むと、訪れた方の色々な挙動(どのページを何人が読んでくれたか、滞在時間はどの程度など)を教えてくれるものです。
 私はAnalyticsがどのようなものなのかを知りたかったので、このブログにAnalyticsのコードを埋め込んでいます。
 また、このブログのサービスBloggerは、それ自身でページビューやどこから来たかを記録しており、管理画面から確認できます。

 気付いた事は、Analyticsでの数値とBloggerでの数値に差があることです。

 日単位のページビューを以下に示します。

   t-inada-shokai.blogspot.jpのページビュー

日付 Blogger Analytics
2月12日 0 0 0
2月13日 5 3 2
2月14日 5 0 5
2月15日 4 0 4
2月16日 18 0 18
2月17日 18 13 5
2月18日 10 7 3
2月19日 10 7 3

 上の表に示す通り、常にBloggerの方がAnalyticsよりも多くなっています。

発生機構

この理由について、考えてみます。

 Analyticsの仕組みは当該ページにJavascriptのコードを埋め込み、それを実行することによってAnalyticsのサーバに各種情報(前のページ、現在のページ、滞在時間など)を送っているものと判断できます。
 一方、Bloggerは、私の推測ですがブログの提供元としてサーバのアクセス情報を元にしているのではないかと思われます(が根拠はありません)。

 ページにアクセスした際、サーバのアクセス情報は隠せませんが、Javascriptの動きは監視し制御することが可能です。
 特に昨今は、ページの中に埋め込まれたコードによって、個人がどのページを見ているかを連続的にトレースし、個人を監視することになりかねない状況が発生していることから、対策するためのツールが広まってきているようです。


 私のブラウザはChromeですが、GhosteryというAdd-onをインストールしています。
 このGhosteryは、「プライバシーの保護」をするためのツールで、情報のトレースを遮断するようになっています。
 私のブラウザでこのブログを開いたところ、見事にAnalyticsが止められていました。

Chrome+GhosteryでのAnalyticsの遮断
Chrome+GhosteryによるAnalyticsの遮断
これでは、Analyticsは正常に動作しませんね。(Google Adsenseも止められているのは(お金儲け的に)とても悲しいことです。)

今後考えられること

 さて、Analyticsでページビューが減ることとその理由が推定出来ました。
 これからどのようなことが発生するでしょうか。

 まず、ページビューあたりで支払われるアフィリエイトの仕組みが、ページビュー自体がきちんと測定出来ないために、崩壊する可能性が考えられます。
 それにかわって、サーバ環境を提供し多くのユーザを抱えて情報を送り出す側(Yahoo、楽天、FC2、Amazonとかになるのでしょうか)が、サーバのログ情報から確実なページビューを提供する側(今のAnalytics)になってくるかもしれません。
 Googleの商売の一部は価値が認められなくなっていく可能性が高いと思われます。

 この話は以下のリンクで言われている“ウェブ世界の終焉”にも繋がっていると思います。


 ページビューが測定出来ないところに出す広告と、確実にページビューが測定されるところに出す広告では、おのずと単価に差が生じてくると思います。
 なので、確実にページビューが測定される=環境全体を提供しているところへ広告が集まり、ビジネスになっていくのではないでしょうか。
 Amazonでは、ショップのページを提供するサービスをしているようですし、AppleのiTune storeはそれこそ単一の大きな環境が提供されています。
 これらの“閉じた環境”がビジネスの主体となると、お金は魅力に直結しますからそこに人が集中していくことになるのでしょう。
 Googleは今のままの魅力を保てないかもしれません。

 GoogleがGoogle glassや自律型自動車を開発したりしているのは、自身の“閉じた環境”を作るためなのかもしれませんね。

 あー、色々と妄想しました。
 私の著しい思い込みや誤りがあればご指摘ください。

 では、今回はこのへんで。

2014年2月19日水曜日

甲信地方で通行可能ルートの可視化

 おはようございます。稲田商会です。

 こんなニュースを見かけました。

 Google、豪雪災害エリアで過去4時間の道路通行実績を表示

 東北大震災のときもホンダのナビ情報を元に通行可能な道路を地図化して提供していたと思いますが、今回も道路網の不通という意味では同様の対策が有効と考えられます。

 私としては、Googleの地図情報サービスがホンダの情報を元にこのような情報を提供するよりも、国土地理院の地図情報サービスを利用して、国土交通省が道路に設置したセンサーを元に提供すればよいのにと思ってしまいます。

 主要な国道の下には光ファイバー網が構築されているはずなので、通信回線はOK。
 車両の通行による発電システムと太陽電池を組み合わせて使えば電力的には大丈夫なんじゃないでしょうか。
 あとは予算と実行しようとする意図があるか、と思います。

 国土の割に人口が多く、技術立国を自認するなら、これくらいの情報化がなされてもいいのではないでしょうか。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月18日火曜日

ETCで交通量を測定出来ないものでしょうか

 おはようございます。稲田商会です。

 先ほどふと思いついたので記事にします。

 今の自動車は、かなりの割合でETCを積載していると思います。
 電波を送ると確実に返してくれる装置なわけで、しかも確実にユニーク(個別識別が可能)になっています。
 このETCを、通行台数を測定する仕組みとして利用出来ないものでしょうか。
 言うなれば、Nシステムの電波版ですね。

 大雪をはじめ色々な災害が発生したときに対象車両が判らないなどの話が出てきますが、そのような交通難所の前後でデータを取っておけばよいのです。
 取得する情報は、時刻、車両種別のみでよいでしょう。
 そうすれば、もし何かあった場合に情報を引き出せば、例えば立往生している車両の台数、大きさを調べることが出来る訳です。
 Nシステムまでとは言わなくても、交通量の測定、把握には役に立つのではないかと思います。

 実用に当たっては、技術的に速度が速すぎて対応出来ない可能性もありますし、個人情報の取得になるため法律的に問題があるとなることも考えられますので、簡単ではないかもしれません。
 
 どうでしょうか、道路管理者のみなさん。

 ということで、思いつきの記事でした。

 それでは、今回はこのへんで。
 

2014年2月17日月曜日

大雪を切っ掛けとして物流とか災害時の道路確保とかが注目されるかも

 こんばんは、稲田商会です。

 NHK6時のニュースで大雪の影響で、道路上の立往生が解消していないことや、物流の停滞により生活面への影響の話が流れていました。

 このニュースを分解すると、色々と“今”の問題が浮かんできそうです。

「物流がトラック輸送によるところが大きく、道路が文字通り生命線になっている」
「物流の遅延に対する時間的余裕はあまり大きくない(=大幅な遅延は許容できない)」
「自然災害などの要因で道路が普通になった際の復旧に許される時間的余裕はそれほど長くない」
「孤立した状況となっても、携帯電話などを経由して音声、写真などの情報は流れている」
「(私の主観ですが)ツイッターや報道などで流れる情報に対して、自治体や国などによる対策の情報が不足しているように感じられる」

 他にもいろいろあるかもしれません。

 さて、これらに対してどのような対策が出来るのでしょうか。
 私の“寝言”を書いてみます。

 物流のトラック輸送への依存は、今の日本では仕方ないと思います。
 なので、いかに道路を確保するかを考えるべきでしょう。
 平常時と同じ“品質”で確保する状況と、“最低限の品質”で確保する状況を分けて、利用者もそれを踏まえた利用をするように出来ないかと考えます。
 別のニュースで流れていましたが、復旧対策時に放置自動車を強制的に移動するなどが出来るように法改正などが必要との点も解決すべきことですね。
 優先順位を明示して、諦める路線を設定することですね。

 物流の余裕を確保するためには、食物などでは消費期限を延ばすとかでしょうか。
 ただ、日本人的な“期限を何としても守る”との考え方がネックになるかもしれませんね。
 このあたりは難しいことだと思います。

 道路復旧への余裕は、色々な要因から対策しないといけませんね。
 一つは問題、異常の検知を出来るだけ素早く行えるように、センサーで連続的に監視することが必要でしょう。
 次は、異常を検知したときに速やかに判断することが必要ですね。
 合成開口レーダで地形状況の測定をすぐに出来るようにするとかリモートセンシングの拡充が望まれますね。
 さらに、予算と権限とを与えたノウハウのある全国的な組織が素早く動けるようにする必要がありますね。
 アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(Federal Emergency Management Agency of the United States、略称:FEMA)のような組織がいいのでしょうか。この辺りはよくわかりません。
 その組織で広報なども行えば、「非常時にはそこを見る」ような流れを確立できるのではと思います。
 情報は図形的に表現するとともに、外部への提供(APIなどでユーザーが欲しい情報を取得しやすい構造)を行って色々な情報との組み合わせが出来るようにしてほしいですね。
 データはパーツとして配布し、利用されることに意味があると思います。
 あと、復旧を速やかに行うために、機材の配置や運搬出来る仕組みが必要でしょう。(個人的には、オスプレイのようなVTOLで廃校のグラウンドに運ぶとかすればいいと思ったりします。)

 通信の確保は、現代では非常に大切ですから光ファイバ網と携帯電話網の確保は必要ですね。
 この辺りは、民間への免許などとの引き換えで義務付けすることが必要でしょう。
 日本上空の静止衛星で通信出来るとかを考えるべきですかね。
 個人的には、無線LANのアドホックモードのような分散型のネットワークを主要道路沿いに構築するなどして、時間はかかっても繋がるネットワークがあってもいいのかなと思います。

 情報の流布は、インターネット上での広報に加えて、カーナビなどの機器に道路上から情報を送信して警告することが出来れば望ましいですね。

 色々想像してみると、こういう対策を考えるのは難しいものですね。

 投稿内容が長くなってしまいました。
 それでは、今回はこのへんで。

道路の話

 こんにちは、稲田商会です。

 東名の渋滞は、そろそろ解消したのでしょうか。
 大雪の影響はすごいですね。

 管理する側から考えると、大量の雪と油断して対策していない通行車両はどうしようもないのですが、だからといって対策を行わないわけにもいかないのはつらいところです。

 私の思うところですが、次のような流れがあると思います。

段階1: 作るときに対策は考えるけれど、状態を確認するのは災害などが発生したときのみのもの

段階2: 作った後に定期的に状態を確認することにしたけれど、人力を主体としたもので、間隔の広い、頻度の低いもの

段階3: 状態の確認に機械を用いるようになり、間隔は広いものの連続的に行われるようになったもの

段階4: 状態の確認で間隔が密に行われるようになったもの

段階5: 状態の確認でデータそのものからグラフなどの図化、可視化したものとなったもの

段階6: 図化、可視化されたものを用いて方針の判断指標を行うもの

 東名の雪の話をみていると、雪についてはまだ段階3から段階4くらいにあるように思われます。
 通信量による制限が無くなり、センサーが廉価になってきていると思うので、すぐに段階5には行けそうだと、個人的には思います。

 昨今の天気予報のような「晴れ」の領域のように、地図の道路上に平均速度の連続的な図化を行えば、どのあたりでどのようなことが起きているかを判断できるので、先に手を打つのがしやすくなるでしょうね。

 道路構造的には、例えば上り線と下り線を行き来できる構造を問題の起きやすい個所に設けておき、問題発生時に流出しやすいようにすることでしょうか。
 問題発生時に、必要に応じてUターンさせて流出するのです。
 また、四国ではよくありますが、対面2車線での通行が出来るようにするのはどうでしょうか。
 上り線下り線のいづれかが止まってしまうより、対面2車線ででも流れが確保できる方が止まって渋滞するよりもましだと思います。

 さて、どのように動くようになるか興味深いですね。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月16日日曜日

松山道で逆走事故とのこと

 こんばんは、稲田商会です。

 ふと、新聞を見ると松山道で逆走事故のことが載っていました。

 四国の高速道路は、いろいろと思いでがあり懐かしく思いました。

 この事故ですが、
  「松山道土居IC~新居浜IC間と交通量の多い区間」、
  「逆走車による事故」、
  「死亡事故」、
  「車両の炎上」
と色々な要素を含んでおり、色々なところに影響が出るのではないかと思われます。
 影響を受ける方、お忙しい時期ですのでお身体にお気をつけて、ご安全にお仕事なさってください。

 それでは、今回はこのへんで。

高速道路への

 こんにちは、稲田商会です。

 この記事をみて、すごいなと思いました。

  高速道路から離陸する戦闘機たち(動画)

 日本の高速道路は、周囲に色々なものがあったり、直線区間が短かったりする点で難しいですね。
 あと、滑走路周辺の高さ制限などの点からも難しいでしょうね。

 思いついただけで投稿してしまいました。

 今回は、このへんで。

すこしレイアウトを変更してみました

 こんにちは、稲田商会です。

 すこしレイアウトを変更してみました。
 といっても、他ブログへのリンクを追加しただけですが。

 少し前の投稿で、自分のために書くとのことを記したと思いますが、その方針に沿った行動です。
 「人からどう見られるか、人がどう感じるか」ではなく「自分がいいと思うものを他の人にも“おすそわけ”する」と考えようとの方針転換です。
 勿論、「他の人の価値観を、思いを無視して、こちらから押し付ける」のではなく、「誰かの価値観、思いに少しでも何かを付け加える」との考え方です。

 トリビアではないですが「生きていく上で何の役にも立たないムダな知識」があると思います。
 それらの知識は、知っていることで気持ちが少し豊かになると私は考えます。
 それは“役に立たない”としりつつその知識を持ち続けるための労力をかけるだけの余裕があることの証明だからだと考えます。

 「今現在の状況」で心が占められている状況は、ある瞬間では必要なことだと思いますが、それが連続してしまうと心の硬直化が始まるのだと思います。
 そして心の硬直化が続くと、心に余裕のある状態を否定してしまうようになってしまうと思うのです。
 そして、どんどんと硬直化し、萎縮していっていびつな心になってしまうと考えます。

 それを防ぐためには、「ああ、いま私の心は余裕がないな、硬直しているな」と自覚し、「いま余裕のない、硬直した心ではあるけれど、これは本来の自分ではない、一時的に今の状態になっているだけだ」と認識するようにすることだと思います。
 一度「立ち止まって振り返ってみること」だと思います。

 この投稿が誰かの何かの役に立てばいいですね。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月15日土曜日

ダイオウグソクムシが死んだそうです

 こんにちは、稲田商会です。

 ニュースで流れていましたが、鳥羽水族館のダイオウグソクムシNo.1が死んだそうです。


 ずっと絶食していることが話題になっていたNo.1ですが、死んでしまったようです。
 どうもだんだん動きが緩慢になっていたらしい情報もあり、老衰のような感じなのでしょうか。

 何か怪物然とした形が面白いので、少し興味を持っていた話題でした。

 話題が流れなくなるのは自分にとって寂しくは思いますが、「せっかく話題になったのだから話題が途絶えないよう新しい個体を捕まえてこよう」となることは望みません。
 話題となって楽しませてくれるときはそのことを感謝し、話題としての結末に達したらそれまで楽しませてくれたことに感謝するのみでいいと思うのです。
 自分のために話題を提供し続けろと考えるのは、傲慢だと思います。

 ダイオウグソクムシNo.1、楽しませてくれてありがとう。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月14日金曜日

株って面白いですね

 こんにちは、稲田商会です。

 最近株を始めたばかりですが、なかなか面白いですね。

 それぞれ個別で値段が付けられて売買されているはずなのに、日経平均の動きに合わせるように多くの銘柄がすっと下がったり、反対に一部がふっと飛び出すように上がったりします。
 まるで海の中の魚の群れを見ているようです。
 全体である向きに向かっていると思ったら、ぱっと散開して、また集まる。
 最近の値動きでは、9時とか1時とかのキリのいい時刻で複数の銘柄で同じ方向に大きく株価が動いているので、特にそう感じます。

 もしこれを、リアルタイムで分析できて、

「いまこの動きが出ているのはこの要因のためだな」

「悪影響を与えた要因がピークの30%以下になってきたな」

「要因の影響度の図化を行ったところ、地震波の伝播と類似しているな」

とか読み取れると大変面白いだろうなあと思います。
 ああ、だれかそれだけの設備をくれないかなあ。

 では、今回はこのへんで。

BCP(業務継続計画)で連想するもの

 こんばんわ、稲田商会です。

 さきほどふと思いついたので、BCP(業務継続計画)に関連した話を書きます。

○事の起こりは

以前に居た会社で、業務継続計画の一部、社内LANに関する部分を自分なりに考えたことがあります。
 それは、ファイルサーバのバックアップをひとまず設定した後に、上司と次のようなやり取りをしたからです。

上司:「これでファイルのバックアップは上手く行くな」
自分:「そうですね。でも、異常発生時にバックアップから本来のサーバに戻すとかの人為的操作の部分はこれから考えないといけませんね。」
上司:「そういえば社長から、BCPの作成を言われていたわ。そんときは協力してよ。」
自分:「BCPって、なにかあったときにどう業務を続けるかってやつですか?」
上司:「そうそう。まあ、なんか考えてみてや。」

 私には、ファイルサーバのバックアップを考える際に、「どのような状態が発生しうるのか」「その状態をどの程度許容するか」「その状態への対策にどの程度のコストが掛けられるのか」などの条件を設定するのがとても難しく感じたので、「BCPなんてとても考えられそうにない」と思ったものです。

○すこし考えてみる-リスクの洗い出し

上司に言われたので、少しは考えてみようと思い、頭の整理をしてみました。
 まず、BCPとは何ぞやと調べてみました。
 すると、「何かが起きた」際に「どのようにしよう」を予め想定して取りまとめたもののようです。
 ほかに、リスク管理、危機管理などの文言も見られます。
 そのあたりをキーワードにして、ぐぐる先生に導かれながらふらふらとさまよったのち、次のように考えるようになりました。

・はじめに「リスクの定義」
 「リスクの大きさは、そのリスクの発生確率と、発生したことによる影響の大きさを掛け合わせたものである」との表現を見たように思います。
 それをみて「なるほどなあ」と感心しました。
 なにか危機管理の話をするときに、「○○について考える必要がある」「それはほとんど起きないだろう」「でも起きたら重大な事態になる」「そこまで考える必要はない」のやりとりが頻繁に発生するように思います。
 そのときに、「じゃあ、リスクの大きさで決めよう」と言えば話が先に進む訳です。
 「そうか、話の土俵がしっかりしていなかったのか」と納得しました。

・比較できるように「序列をつける」
 リスクの大きさを比べるためには、何らかの形で序列をつける必要があります。
 ここでいう序列は、“上位グループ”、“中位グループ”、“下位グループ”や“頻繁に起こる”、“たまに起こる”、“ごく稀に起こる”などの「順序のあるグループ分け」程度の意味です。
 実体験として、この「序列をつける」ことは、大変重要と考えます。
 というのも、話をしている相手との認識が合わないとき、一番問題になるのが「程度」の認識が合わないことです。
 共通のスケールとして「序列をつける」ことで、「これはCランクだから、一旦おいておこう」「これはAランクだからすぐ対応しよう」などの認識を合わせることができ、それによって議論をすることが出来るようになります。

・対象にするのは全ての「ステークスホルダー」
 リスクを考えるときに誰を対象に考えるかで、結果が全く異なります。
 ステークスホルダーについて、Wikipediaから引用します。
ステークホルダーstakeholder)とは、企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者を指す。 また、日本語では利害関係者という。具体的には、消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関など。
引用元: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC

 よくリスクを考えるときに、対策にお金を出す人を一番に思い浮かべますが、それ以外に直接、間接に利益を受けている人、不利益を被る人も含めたステークスホルダー全てを考える必要があります。
 先ほどの「序列をつける」際に、対策費用の面では差がなくとも利便性の面で大きな差がある場合、対策にお金を出す人のみの場合と不利益を被る人を含める場合では結果は大きく異なるでしょう。

・納得してもらえなくても「知っておいてもらうく」
 ステークスホルダーを対象と考える場合、全ての人に合意してもらえる結果が得られないこともあると思います。
 そのとき、最終決断を責任者が下すのは当然なのですが、それを全てのステークスホルダーが知っている必要があります。
 大抵何か意見を言って、そのものごとが進んでいくと「あぁ、自分の意見で進んでいるんだな」と考えるものです。
 また、議論が大きく揺れた後決着すると、途中段階の議論までを記憶して結果と思い込むこともあります。
 必ず、方向性が決まった場合などの節目でステークスホルダーへの周知をして、納得してもらえなくても「知っておいてもらう」ことが必要です。
 できれば問題が発生した場合の訓練などを行い、その際に「○○との考えで、□□の対策を行います」など改めて説明し、理解してもらうことが望ましいです。

・議論のテーブルに「全てのリスクを並べる」
 日本人の感性として、「言葉にするとそれが本当になるとの“言霊”信仰」があると思います。
 なので、非常に稀で、重大なリスクについては「そんなことを言うな」「縁起でもない」「人々を不安にする」などとして、否定してしまうところがあると思います。
 ですが、それでは「想定外の事態」が発生する可能性が高くなってしまいます。
 「可能性が低いから議論のテーブルに載せない」ではなく、「議論のテーブルに載せたうえで、リスクが小さいことから対策しない」と考えるべきです。
 それから、「全てのリスクを並べる」というと極端な例ばかりを並べると考える方がおられますが、それは違います。
 “全ての”ですから、「影響度は小さいものの頻繁に起こること」も「影響度は中くらい頻度も中くらいのこと」も全てを並べる必要があります。
 なぜなら、先ほどのリスクの大きさの定義

「リスクの大きさは、そのリスクの発生確率と、発生したことによる影響の大きさを掛け合わせたものである」

を考えると、「影響度は小さいものの頻繁に起こること」や「影響度は中くらい頻度も中くらいのこと」の方がリスクが大きい場合が出てくるからです。
 偏らず、先に判断せず、「全てのリスクを並べる」ようにしてください。

 以上のことを踏まえると、リスクを洗い出すことが出来ると思います。

○さらに考えてみる-対策について

BCPをリスク管理と考えて、まずリスクの洗い出しを行いました。
 つぎは、洗い出したリスクへの対策の検討です。 

・「諦める」も対策の一つ
 影響度の大きな問題を考えるとき、「そんな事態を考えても、どうしようもないのだから考える必要が無い」とのスタンスになることがあります。
 本当にそうでしょうか。
 例えば、「計画停電の時どうするか」を考えるとき「自家発電でまかなう」ことは非常に困難ですから「計画停電は考えない」ことになるのでしょうか。
 「計画停電自体は避けられないため諦める(=直接の対策はしない)。そのかわり、周囲への影響を抑えるため事前に計画停電の連絡をしておく。」との対応を取ることは十分可能でしょう。
 「考えても仕方ない」として、「対策自体を考えない」となるとこのような「次善の策」が考えられなくなります。
 対策を考えるのは、対策の範囲と程度を明らかにしていく作業だと思います。
 どうしようもないこと、制約条件によって対処できないことは、「諦める」のも対策の一つです。

・よく忘れがちな「時間軸」
 「ちょっとの停電」は無停電電源で対策する、「ずーっと停電」は諦めることにしたとして、その境界はどこなのでしょう。
 先ほど対策を考えるのは、対策の範囲と程度を明らかにしていく作業だと書きましたが、範囲は空間的な意味の他に時間的な意味も含んでいます。
 「ちょっとの停電」を「30分以内の停電」、「ずーっと停電」を「30分を超す停電」と定義すればより明確に考えられます。
 特に対策が復旧作業を指す場合、復旧作業の所要時間や必要人員数などが時間として、また対策費用に反映してきます。
 時間軸も含めて対策を考えてください。

・考えるべき「優先順位」
 対策を考える際に、全てを一度に復旧するのは、困難なことです。
 ましてや、非常時でも確保するべき事項が多いと対策が非常に困難になります。
 救急医療などでは、「トリアージ」という言葉があります。

トリアージtriage)は、対応人員や物資などの資源が通常時の規模では対応しきれないような非常事態に陥った場合において、最善の結果を得るために、対象者の優先度を決定して選別を行うこと。語源は選別を意味するフランス語の「triageトリアージュ」である。トリアージュともいう
引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B8


 対策を行う際に「優先順位」に従って作業対象を「トリアージ」すれば、必要なことを速やかに行うことが出来るようになります。
 事前に対策についての「優先順位」を決めておいてください。

・変更するときは「対策全体の見直し」をする
 よくある話ですが、「○○という条件を満たすのに××の費用が掛かります」「××の費用は無理だからその8割でするように」「わかりました、8割の費用で対策します」となることがあります。
 これは、正しくありません。
 本当なら、「わかりました、8割の費用で対策します」ではなく、「わかりました、8割の費用となるよう対策の条件を見直します」になるべきです。
 つまり、「制約条件によって十分ではない対策をする」のではなく「制約条件を踏まえて十分な対策の範囲、程度を決める」のです。
 「なんだ、当り前じゃないか」とも思われるかもしれませんが、対策範囲、程度を決める際には色々なステークスホルダーの調整で成立したはずですから、それを見直すのは至極困難なことだと思います。
 ですが、BCPの整合性を持たせるためには、「全てのリスクに対して十分な対策(勿論“諦める”を含みます)を行っている」必要があり、ストーリーの流れる方向にも逆方向にも齟齬の無いようにしないといけません。
 そのためには、もう一度対策の範囲、程度を決定した過程を見直し、ステークスホルダーとの合意形成をきちんとするべきです。

○案を考えてみたけれど

上記の考え方で、社内LANおよびファイルサーバ内の情報について、BCP的なものを作成してみることができました。
 ただし、作成出来たのは試案の私案で、ステークスホルダーとの打ち合わせは全く出来ていない状態でした。
 一度上司に見てもらい、「ふむ、この方向で進むにしても一度皆で話をする必要があるな」となってからステークスホルダーと話をするつもりだったのです。
 で、上司に見せると「お、色々書いてあるな。一度見せてもらうわ。」と言われて預けたのですが、その後何か動いている様子がないままとなってしまいました。
 「あれではステークスホルダーとの合意は出来ていないだろうになあ」と思ったものです。
 その意味で、次のことは重要だと思います。

・計画を立てることへの「責任と権限が集中していること」
 「この作業の責任者はあなたです」と言われることは無いにしても、ある程度の責任と権限が誰にあるかを明らかにして、作業する必要があります。
 ステークスホルダーがある程度こちらの話を聴き、指示に従う程度にならなければ、議論も出来ません。
 また、もし計画を実施する側に渡した後変更されてしまうと計画の中の整合性が失われてしまう可能性があります。
 責任と権限を有するのが一人である必要はありませんが、ある程度の範囲に集中していないと調整のしようがありません。
 作業の開始時に、責任や権限がどのようになっているか確認しておくべきでしょう。

 読まれた方にはよくわからない文章になっているかもしれませんが、書いてみてすっきりしたように感じられます。
 修正が必要な個所は後日修正することとします。

 それでは、今回はこのへんで。

2014年2月13日木曜日

更新が滞りましたことをお詫びします。

 こんばんは、稲田商会です。

 はじめに、久し振りの投稿になってしまい、更新が滞りましたことをお詫びします。
 申し訳ありません。

 特に何かがあったわけでもなく、「寒いなあ」と暖房の前に居ると時間が過ぎていたのです。
 我ながら、怠惰な生活をしているものだと思います。
 すみません。

 さて、このブログは「技術的な話」を主体として進めようと思って作成したものです。
 特にLAN内の機器を設定したりして、小規模LANの管理者の役に立てればと考えていました。
 今の投稿内容は概念的なものが多く、実際の詳細な設定などまで立ち入ったものはありませんでした。
 その理由は、手元に機器が無く、記憶のみある状態のためです。
 説明用のスクリーンショット撮影や正誤の確認作業などが行えないため、詳細な内容まで立ち入れないのです。

 今後の方針の案としては2つあると思います。
 一つは、機器を用意できるまで、更新頻度を低くすること。
 もう一つは、話題を技術以外のものを主体とすること。
 前者はこのブログを「誰かのためのもの」として書くこと、後者はこのブログを「自分のためのもの」として書くことになるかと思います。

 私は後者の方を選ぼうと思います。

 このブログをご覧の方にとって、個人のことを書いてあるのはあまり面白くないかもしれませんが、出来る範囲で技術的な内容も投稿するので、そちらで許して下さい。

 今回はこのへんで。

2014年2月1日土曜日

毎分120のテンポ

 こんにちは、稲田商会です。

 昨日の夜から、ゼンマイ式時計の振子の音に包まれています。

 夜にコチコチ刻まれる音を聞くとはなしに聞いていたのですが、時計の音は毎分120回のリズムを刻むんですね。
 私は以前吹奏楽部でしたが、そのころに使っていた機械式のメトロノームのカチカチ音を思い出しました。

 振子は、右に行って少し高めにカチリ、左に行って少し低めにカチリ。
 で、左でカチリとなる直前に短くカチリとなっています。
 それを合わせると、タッタタ、タッタタのリズムになっています。
 元吹奏楽部の観点で言えばこのリズムは、毎分120の速度で、四分の二拍子が刻まれ、付点八分音符と十六分音符、四分音符の組み合わせで鳴っているように思います。(リズム感が無いので、十六分音符よりも短いかもしれませんが)

 夜寝ているときに聞こえると、“結構早く刻まれているな”と感じます。
 人間の心拍数は毎分60ぐらいが平均的な値だったかと記憶しています。
 その倍のリズムで刻まれる振子の音は、ある意味人の心を急きたてているようにも感じられます。
 まるで、「ゆっくりしていないで、早く次のことをしなさい」と言われているようです。

 “大きな のっぽの 古時計~”の時計は振り子式の時計の筈ですが、おじいさんは毎分120を刻みながら、暮らしていたのでしょうか。
 振子の等時性から言っても、イメージから言っても「大きな」時計ですから、きっと“もっとゆっくりしたリズム”を刻んだことと想像します。
 きっと、「大きな」時計は毎分60や30程度のリズムを刻み、“おじいさん”は落ち着いた音環境の中で“いっしょに ちくたく”と人生を歩んでいたんでしょうね。

 でも、今私の部屋に毎分120の振子が振れています。
 これを何かの巡り合わせだと考えるなら、私は“毎分120のテンポで暮らす”ようにしましょうか。
 ただ、心の中までそのリズムになってしまい、色々なものを見落とさないようには気をつけようと思います。
 心の中は、せめて“毎分60のテンポで想う”ようにしましょう。

 それでは、今回はこのへんで。