こんにちは、稲田商会です。
新聞に載っていたのを読んで、「おっ、これは良さそう」と思った記事がありました。
難波宮跡の柱「7世紀前半」…新手法で年代特定
内容は、遺跡の発掘で出土した木材で「酸素同位体測定による年代測定法」を使用して年代が測定出来たとのことです。
従来の精度の高い年代測定は、木材の年輪の幅を用いた年輪年代法しかなかったようなのですが、難点として樹種が限られているとの制約があったとのこと。
今回の、年輪毎の酸素同位体比を測定することで年代を判別する「酸素同位体法」では樹種に限らず年代決定が出来るとのことなので適用範囲が広くなるということです。
さて、「良さそう」と思った理由は、災害対策に応用出来るのではないかと考えたからです。
土石流堆積物や崖錐堆積物などの土砂災害による堆積物は、内部に多くの木材を含んでいると考えられます。
その木材の正確な年代を測定出来ればその地域での土砂災害の発生年度が特定出来ます。
複数の地点で深度毎に測定を行えば、土砂災害の発生頻度、発生範囲、規模が明確になり、警戒すべき降雨の推定にも役立つと思われます。
基準となる酸素同位体比のスケールは2500年分程度があるようなので、津波堆積物中の木材の測定が出来れば、津波の頻度、規模の測定が可能になると思われます。
後は測定の単価がどの程度になるのか、期間はどの程度必要か、などでしょうか。
個人的にふと思ったのは、酸素同位体が後から浸透した水などによってコンタミする可能性があるのでは、とのことです。
おそらくセルロース等の固定された物質のみが測定できるよう前処理するんでしょうね。
新技術で判明、とかきくと、なんかワクワクしますね。
それでは、今回はこのへんで。
0 件のコメント:
コメントを投稿