国が揺れ動く、動乱の時代が近いのでしょうか。
分断社会:広がる「分離」「独立」の動き、米中間選を前に(毎日新聞)
2014年09月28日 13時56分(最終更新 09月28日 13時58分)
米南部ジョージア州のフルトン郡は、南北100キロにのびた細長い郡だ。コカ・コーラ社やデルタ航空などが本社を置くアトランタを境に、北部は豊かで南部は貧しい。このフルトン郡が分裂の危機にひんしている。2005年から06年にかけ、裕福な北部3地区が次々と郡から分離し、新たな市を作って「独立」したからだ。(中略)住民投票で85%が賛成して独立した今、警察や消防、公園や道路の整備などの公共サービスの質は高まった。ジョー・ロックウッド市長(50)は「インフラ整備も進み、警察官の数も5倍に増やした。住民はより良い生活のためにさらにお金を払っても良いと考えている」と胸を張る。市外から昨年引っ越してきた主婦のアヌ・ケールさん(32)は「治安と教育環境の良さが決め手だった。すごく満足している」とうなずいた。人口は10年から3年で推計9.8%増えた。一方、取り残された形の郡南部。ユニオンシティー郊外では、道路はデコボコで、放置された家、ゴミが目立つ。住人のマリアナ・アンダーソンさん(76)は「このあたりは道路状態が最近ひどくなっているし、治安の悪化も不安」と肩をすくめた。数日前に隣の空き家が不審火で全焼したという。郡の収入は3地区の独立前と比べて約6000万ドル(約65億円)も減少した。郡は数年前から財政危機に陥り、救急搬送システムへの補助金廃止、公立病院への補助金削減、郡立図書館の閉館日増加など、サービス低下を余儀なくされている。
(後略)