“最後に確認された位置”というのが、円弧状になっており、どのようにして算出したんだろうと思ってたんですが、記事になっていました。
MH370便の位置解析はどう行われたか(WIRED.jp)
消息不明のマレーシア航空MH370便の最終飛行地点は、インマルサット衛星が受信したデータ信号「ピン(PING)」のドップラー効果を解析することで絞り込まれた。
(後略)
記事から引用します。
引用、ここから。
(前略)
衛星通信事業者が受信したデータのおかげで、消息不明になったマレーシア航空MH370便の最終飛行地点が明らかになった。誤差100マイル(約161km)の精度で、インド洋南端に墜落したとみられる。(中略)彼らが用いた科学モデルは、同じようなルートを飛行するマレーシア航空MH377便ほかの航空機からのデータ信号「ピン(ping)」のドップラー効果を基にしたものだ。MH370便の位置・速度・高度を知らせるピン信号を受信したInmarsat社の衛星「Inmarsat-3 F1」は、1996年に打ち上げられたものだ。測位システム機能は搭載されていないが、静止軌道上の東経64.5度に位置している(Inmarsat-3は、1996-1998年に打ち上げられた衛星システムで、赤道上空35,786kmの軌道上に位置し、太平洋、インド洋、大西洋-西、大西洋-東の4基で世界をカバーしている)。この衛星はほぼ定位置にあるので、技術者は、ピン信号のドップラー効果とおおよその飛行高度の解析により、MH370便の位置を絞り込むことができた。初期解析では、MH370便の位置は、北方向または南方向に描いた弧の内側にあると考えられていた。(中略)
引用、ここまで。3月12日(米国時間)にこうした情報をマレーシア政府当局者に提供した後、Inmarsat社の技術者は、北ルートと南ルートでのドップラー効果による信号周波数の変移モデルを構築して、データ解析を続けた。Inmarsat社の技術者はこのモデルを構築するために、近いルートを飛行するほかの航空機の信号データを利用した。『Telegraph』紙のインタヴューに応じたInmarsat社の対外関係担当上級副社長クリス・マクラフリンによると、このモデルとMH370便のデータを比較し、同機の信号と南ルートの予想モデルとが「異常なまでに一致している」ことを発見したという。MH370便が最後に発信したピン信号のデータをもとに、オーストラリアと米国の国家運輸安全委員会の調査官は、同機が辿った可能性がある南ルートのうちの3%に捜索範囲を狭めることができた。(後略)
ドップラー効果で周波数の変化を検知したんでしょうか。
でも、詳細が良く判らないので、他のも探してみました。
マレーシア機の針路、ドップラー効果で解明 インマルサット(AFP)
引用、ここから。
引用、ここまで。【3月26日 AFP】英衛星通信事業者インマルサット(Inmarsat)は24日、消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便がたどった針路について、同機から発せられた「ピン(ping)」と呼ばれる信号のドップラー効果を測定することで解明したと発表した。(中略)ピン信号は地上基地から衛星に発信され、そこから航空機に届くと自動的に元の衛星と地上基地に返されてくる。全地球測位システム(GPS)データや時間や距離に関する情報は含まれていない。インマルサットでは、ピン信号が戻って来るのにかかる時間を計測した。「我々は、軌道上の衛星の動きによる周波数の変化であるドップラー効果に目を向けた。その結果、北ルートと南ルートの二つの予測ルートが得られた」と同社の上級副社長、クリス・マクラフリン(Chris McLaughlin)氏は英テレビ局スカイニュース(Sky News)に語った。さらにマクラフリン副社長は「機体の速度が一定だったのかどうかは分からない。また機首方位が変わったのかどうかも分からない。(従って)自動操縦の速度、約350ノットをあてはめた。さらに、同機のピン信号に関する情報から正しい答えを見いだすために、我々が持っていた燃料や航続距離に関して知り得た情報をあてはめた」と説明した。(中略)そしてMH370便のこれらのデータと、他のマレーシア航空の旅客機や同様のルートから得られたデータを比較したところ、同便がたどったのは南ルートしかあり得ず、最終的に燃料が尽きたと結論付けた。インマルサットが予測した南ルートと、同様のルートを飛行する他の航空機からの測定値は「異常なほど一致」したという。(後略)
Inmarsat社の技術者は、この件で論文を書いてくれませんかねえ。
ぜひ読んでみたいです。
それでは、今回はこのへんで。
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