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2014年9月21日日曜日

日本風力開発、金融庁と「がちバトル」

 こんにちは、稲田商会です。

 「いいぞ、もっとやれ。」

日本風力開発:課徴金4億円命令 取り消し求めて提訴へ(毎日新聞)
2014年09月20日 15時00分(最終更新 09月20日 15時33分)
 粉飾決算と認定され金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで金融庁から課徴金約4億円の納付命令を受けた発電所開発会社「日本風力開発」(東証2部、東京都港区)が近く、命令の取り消しを求め東京地裁に提訴する。命令に先立つ「金融審判」で、違反認定の根拠となった証券取引等監視委員会の調書の内容を、参考人が否定するなど異例の展開をたどってきた。同社は不必要な決算訂正で多大な費用がかかったとして国家賠償を求める訴訟なども起こしており、全面対決の構えだ。【牧野宏美】 
(後略)



 どれくらい、“がち”なバトルなのかを元記事から引用します。

引用、ここから。
(前略) 
 問題とされた取引は日本風力の子会社が建設会社2社に発注。建設会社2社は、二つの発電機メーカーから82基の風力発電機を買い、北海道や青森県などで風力発電所の建設に着手した。この際、日本風力は発電機を建設会社に売るあっせんをしたとして、メーカー側から約23億円の手数料を受け取っていた。
 手数料について監視委は「どの発電機を使うかという選択権は、日本風力にあった。メーカーが建設会社へのあっせんを求める必要がなく、あっせん契約は実体がない」とし、2009年3月期決算で売り上げを約23億円過大計上したと認定。昨年3月、金融庁に対し日本風力に課徴金約4億円の納付を命じるよう勧告した。
 ところが、その後の金融審判で、監視委の調査に「あっせんは受けていない」と供述し、実体のない取引だったことを認めていたメーカーの担当者が参考人として出廷。「あっせんを受けた」と供述を覆した。「発電機の決定権は日本風力にある」と供述していた建設会社の当時の担当者も、審判では「最終的な決定権は自社にあった」と述べた。虚偽供述の理由については「抵抗したが(調査官に)強く言われ押し切られた。十何回も監視委に呼ばれ認めなければ調査が終わらないので、妥協せざるを得なかった」と説明した。
 それでも、金融審判は監視委の認定を支持。金融庁は有報の訂正や課徴金約4億円の納付を命じた。日本風力は過去の金融審判で「無罪」を引き出したことのある奥田洋一弁護士や検察OBらに代理人を依頼。近く課徴金納付命令の取り消しを求める訴訟を起こす。
引用、ここまで。

 えーと、図式的にはこうなりますかね。

  日本風力(の子会社):「風力発電所作ってね。」
    ↓
  建設会社(2社):「判ったよ。風車どこで買おう」
    ↓
  電機メーカー:「うちで買ってよ。日本風力さん、ちょっと紹介してよ」
    ↓
  日本風力(もしくは子会社?):「判った。紹介するから手数料23億頂戴ね。」
    ↓
  建設会社(2社):「ようし、風車も買ったしつくるぞう。」
    ↓
その後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
金融庁:「おい、日本風力。自分のとこの話で手数料とるなんて、脱税だ。税金払え。」
    ↓
  日本風力:「へ、なんで?うちは何も悪くない。」
    ↓
金融審判ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
審判長:「日本風力が買えって言ったんだよね。強制だったんだよね。」
    ↓
  建設会社(2社):「違います。」
  電機メーカー:「違います。」
    ↓
  審判長:「え、話が違うじゃん。まあいいか。日本風力、有罪。」
    ↓
  日本風力:「へ、なんで?うちは何も悪くない。こうなりゃ裁判だ。」 ←いまここ

 特に、話が違った理由を次のように話しているのは問題視されるでしょう。
(略) 
虚偽供述の理由については「抵抗したが(調査官に)強く言われ押し切られた。十何回も監視委に呼ばれ認めなければ調査が終わらないので、妥協せざるを得なかった」と説明した。 
(略)
これから見ると、監視委員会としてはどうしてもやり玉にあげたかったんですね。
 この事件はこのあとどうなるのでしょうか。
 注目していきたいと思います。

それでは、今回はこのへんで。

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