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2015年4月3日金曜日

「大阪府警が可視化に応じない」ので留置所から拘置所に移送

 こんにちは、稲田商会です。

 一瞬理解しにくいと思ったニュースです。

「大阪府警、可視化に応じぬ」留置場に勾留の男を拘置所に移送 地裁堺支部決定(産経WEST)
2015.4.2 19:13
 大阪府警が詐欺容疑などで逮捕した男の取り調べで録音・録画(可視化)に応じなかったとして、大阪地裁堺支部(長瀬敬昭裁判長)が男の勾留先を警察署の留置場から拘置所に変更する決定を出していたことが2日、分かった。取り調べで暴言を吐かれたとして弁護人が移送を求めていた。弁護人によると、可視化を理由にした拘置所への移送決定は異例。
 男は昨年10月下旬、詐欺未遂容疑で府警南堺署に逮捕され、12月初めに別の詐欺容疑で再逮捕された。弁護人は「警察の取り調べで『死んでしまえ』などの暴言があった」として、同署に可視化を求めたが実施されず、堺簡裁は再逮捕後も勾留先を同署と指定した。
 弁護人は「(法務省管轄の)拘置所の方が違法捜査を抑止できる」として大阪拘置所への移送を求めて準抗告。地裁堺支部は同月10日付で簡裁決定を取り消し、勾留先を大阪拘置所に指定した。決定では暴言の事実は認めなかったが、「弁護人の申し入れにもかかわらず、警察の録音・録画が全くされていない」などと言及した。 
出典:産経WEST



 ええと、次のような次第であってますかね。

1.ある男が逮捕された。
2.拘留された男は(本来法務省所管の拘置所に行くところを警察所管の)留置場に身柄を移された。
3.取り調べで大阪府警が男に「死んでしまえ」とか言ったらしい。
4.弁護士が取り調べの可視化を大阪府警に求めた。
5.大阪府警が弁護士の要請に応じなかった。
6.弁護士が裁判所に男の身柄を警察所管の留置場から法務省所管の拘置所に移すよう申し立てた。
7.地裁堺支部が弁護士の申し立てたとおり、男の拘留先を留置場から拘置所に移す命令を行った。

 大阪府警が男を「自分の所に閉じ込めて不適切な取調べをしているのでは」との疑いを地裁も持ったということでしょうか。

 警察の留置場というのは、狭いしなんの囲いも無いところで、私はあんな所に行きたいとは思わないところです。
 本来、逮捕されて拘留となった場合は拘置所に身柄を移さないといけないんですが、代わりに留置場に身柄を置く事ができるんです。

参考: 代用刑事施設(代用監獄)(Wikipedia)

 これは、警察の中に閉じ込めた状態で取調をするので、余り良く無いと言われているんですが、警察側としては効率性などの点で続けたい制度のようです。

 今回のこの記事は、留置場に身柄を置いて取調をするなら、捜査の可視化はする必要があるとの判断と考えられますね。
 これによって、捜査の可視化が進む事になると思われます。

 それでは、今回はこのへんで。

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