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2014年11月19日水曜日

極小のバッテリが開発される

 こんにちは、稲田商会です。

 それも、想像しないくらいの小さなバッテリです。

極小のバッテリーが大きな革命を起こす(ナショナルジオグラフィック)
Wendy Koch,
National Geographic News
November 18, 2014
 小さい方が大きい。これは車や建物、電子機器に使用するバッテリーの容量を増やすための格言だ。
 太さが人の毛髪の8万分の1というナノサイズのバッテリーの開発が進められている。実用化に成功すれば、現状では走行距離の制約がある電気自動車や、無風のときあるいは日照がないときのための貯蔵場所を必要とする再生可能エネルギーの利用が促進されるだろう。 
 最新の発明が究極の小型化とも言える“ナノポア”だ。セラミック板に開けられた塩粒くらいの穴に、バッテリーが電流を生むのに必要なすべての部品が詰め込まれている。10億個のナノポアをハチの巣状に接続しても、切手ほどのスペースに納まる。 
 もちろん、バッテリーの機能もしっかり果たす。メリーランド大学の研究チームによれば、12分で充電が完了し、何千回も再充電できるという。この研究成果は論文審査のある「Nature Nanotechnology」誌に掲載されている。 
 化学の博士号の取得を控えるエレノア・ジレット(Eleanor Gillette)氏は、「この性能にはとても驚いた」と振り返る。ジレット氏によれば、充電が短時間で完了するのは、電流を運ぶ距離が短いためだという。ナノサイズのバッテリーが実用化にこぎ着けば、狭い空間に多くのバッテリーを並べることができると、ジレット氏は期待している。 
 アルゴンヌ国立研究所エネルギー貯蔵共同研究センター(Joint Center for Energy Storage Research)の所長ジョージ・クラブツリー(George Crabtree)氏は、「大きな前進だと思う」と評価する。クラブツリー氏によれば、ナノポアにはさまざまな利点がある。何よりナノポアは同質なため、最適な大きささえ決まれば安定した結果が保証されており、送電網に利用できる可能性が高いという。 
 このバッテリーは10年前でさえ実現不可能だったと、クラブツリー氏は話す。ナノテクノロジーの分野は15年前から発展を続けているが、当初はエネルギーの貯蔵に応用されていなかったためだ。今回の研究成果はバッテリーの世界で求められている変革につながるかもしれないと、クラブツリー氏も期待している。 
(後略)



 昔、なにかでよんだのですが、「人間の作るモノというのはメンテナンスの手間が掛かるので、ある程度まとまった機能を持つ少数の機器で構成することが多いが、自然の作るモノというのはメンテナンスフリー(自己修復機能や機能しなくなったものを自動で取り外す機能などを有する)のシステムで、無数の機器を並べるように構成することが多い」との話がありました。
 人間の身体を構成する細胞は60兆あって、それが個々に活動し、死んだ細胞は順次入れ替わっていくことを 考えると当たっている意見ですね。
 で、元記事の件は、その考え方に沿っていると思うんです。
 多数の小規模の機器を並べて使用する訳ですから。
 あとは自動修復機能なり、機能しなくなったナノポアを自動で切り離す機能なりを実装出来れば、かなり便利に使えるのではないでしょうか。

 電池に関する分野は、いままさに発展しているところのように感じます。
 そのうち、目に付かない電池によって様々なものが動作するようになり、内燃機関の時代が終わるのではないでしょうか。
 私が生きている間にそんな時代を見てみたいです。

 それでは、今回はこのへんで。

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