ブログの管理画面で、どのようにしてこのブログへ来て貰えたかが判る項目があります。
図1 ブログ管理画面 参照元URL
図1のなかで、search.yahoo.co.jpはYahooで検索して来て頂いているものです。
search.yahoo.co.jpでYahooから検索してこのブログに来て頂いた方の中に、次の検索キーワードでされていた方がいらっしゃいました。
「新居浜インター 逆走できるのか」
この検索キーワードを見て、どうなんだろうと疑問に思いました。
では、少し検討してみましょう。
その前にお断りをしておきます。
以下、推測を行っていますが、これらの推測は、現地状況を確認せずに行っているものですので、NEXCO西日本や愛媛県警等の道路管理者によって適切な予防策が施されており発生しえないことを挙げているなど誤っている可能性が多分にあります。
読まれる方もそのことをご承知おきくださいますようお願いします。
また、関係各位にご迷惑を掛ける考えは一切ございません。
内容に問題などがありましたら、ご指摘頂ければ対応いたします。
当該事故についてのニュース記事は次の通りです。
引用: 事故:大型バスに高速逆走の乗用車衝突 運転手が死亡(毎日新聞)
事故:大型バスに高速逆走の乗用車衝突 運転手が死亡毎日新聞 2014年02月15日 08時01分(最終更新 02月15日 08時36分)15日午前2時ごろ、愛媛県新居浜市船木の松山自動車道下り車線で、乗客を乗せた大型バスに、東に向かって道路を逆走して来た乗用車が正面衝突した。乗用車は中央分離帯に激突して炎上し、運転手が車内に閉じ込められて焼死した。バスのフィリピン人男性運転手が左膝骨折の重傷を負い、乗客のフィリピン人船員ら22人は軽傷。県警高速道路交通警察隊は、乗用車の運転手の身元確認を急ぐとともに、逆走の原因を調べている。同隊の調べでは現場は片側2車線で、バスは乗用車と衝突後、道路左側の斜面に乗り上げて止まった。事故の約5分前、現場から西約3キロの新居浜インターチェンジ(IC)付近で「下り車線を逆走する車がある」との目撃情報が高速隊に寄せられていた。バスは関西国際空港からフィリピン人船員を乗せ、愛媛県西条市内のホテルに向かっていた。この事故で、松山道は土居−新居浜IC間の下り線が通行止めとなった。【大東祐紀、松倉展人】
疑問1 事故の発生位置はどこか?
まず、いろいろと考える前に、事故現場を確認しなければなりません。
事故現場の情報は次の通りです。
・地名は「愛媛県新居浜市船木」
・松山道新居浜ICから約3km
・線形は緩やかな左カーブ
・片側2車線
・本線沿いはブロック積みなどの1段のり面があり、その上に側道がある。
・黄色の大きめの標識がある
・それほど離れていないところにトンネルらしきものが見える
これらの状況から、次の位置で事故が発生したものと推測しました。
図2 推定される事故位置
疑問2 なぜこの位置付近で事故となったのか?
事故当事者でないので状況からしか推測できませんが、つぎのようなことと思われます。
発生時刻は午前2時ですから、松山道ではあまり通行車両がない状態にあったと思われます。
それこそ、走行していても前後に他の車両を時々見かける程度ではないでしょうか。
よって、通常は走行車線のみに通行車両があり、追い越し車線を走行する車両はほとんどなかったことでしょう。
現場付近は緩やかな右カーブで縦断勾配は船木トンネル東坑口付近がクレスト部にあたるとみられ、バスにとっても逆走車両にとっても上り勾配で接近し、逆走車両がクレスト部を越えて下り勾配となり視界が開けるところだったと思われます。
特にクレスト部から東側のバスが走った範囲は長い(1km以上と推定される)緩やかな上り坂があり、線形も急ではないことから、追い越しの発生しやすい線形といえます。
逆走車両にとっては、トンネルを出た直後にもなります。
逆走車両にとってみれば、トンネルを出て、照明が無くなって一気に暗くなり、クレスト部で遠くが見えない状態からいきなり真正面に迫るバスが見えたものと推測されます。
バスにとってみれば、緩やかな上り坂が長く続いていたので遅い車両があれば追い抜こうとして追い越し車線に入っていた状態で、クレスト部からいきなり逆走車両が見えたものと推測されます。
クレスト部ではなく、平坦もしくは一様な上り、下り、先の見通せるサグ部だったら、トンネルで状況が確認しにくくなかったら、長い上り坂による追い越しが無かったら、事故は無かったかもしれません。
疑問3 どこから逆走を始めたのか?
参考資料として、2009年8月5日に発生した逆走車両の事例を以下に示します。
図3 2009.8.5の逆走事例
この事例では、川内ICからいよ小松JCT・IC、いよ西条ICを経て新居浜ICを越える位置まで逆走しています。
今回の事例では「5分程前に新居浜IC付近で下り線に逆走車両」の情報が入ったとのことです。
図4 新居浜IC
逆走車両の発生機構は次のケースがあると考えられます。
A 一般道から高速の入口の交差点で誤って降り口から進入する
B ICで高速に乗ろうとした際、誤ったランプに進入する
C ICで高速を降りようとした際、上り下りのランプの合流点でブースに向かわず本線へ向かう
D SA、PAで出口ではなく、誤って入口に向かい、本線に流入する
E 本線上でUターンする
この事例では、どのケースなのかは報じられていません。
と調べてみると、新居浜ICから逆走開始したようですね。
引用: 逆走の乗用車、外国人船員を乗せた大型観光バスと正面衝突(response.jp)
(前略)
愛媛県警・高速隊によると、現場は新居浜市船木付近で片側2車線の直線区間。乗用車は約3km離れた新居浜インターチェンジ(IC)付近から逆走を開始。走行車線を順走していた大型観光バスと正面衝突し、さらに中央分離帯へ突っ込んだものとみられる。
(後略)こちらの記事は“2014年02月18日(火) 21時00分記事”で毎日新聞の15日8時の記事より後の記事になりますので、調査が進んだのでしょう。
だとすると、逆走の発生機構として、A、B、Cのケースだったと考えられます。
図5 新居浜IC(拡大)
Cのケースは図5の左下にある、上りと下りのOFFランプの合流部で上りのOFFランプから右折して下りのOFFランプに入ることになります。
ランプの線形上、かなりの鋭角に曲がることになりますので、よほど意図的にしないとできないでしょう。
かなり可能性は低いのではないかと考えられます。
図6 OFFランプ合流部
Bのケースは、料金ブースの前後にあるONランプとOFFランプが並行しているところで、ONランプからOFFランプに進入することになります。
航空写真でみると、料金ブース手前の部分がランプを分離するものが無いように見え、OFFランプ側に進入しやすそうに見えます。
この場合、車線を大きくまたぐ必要がありますし、料金所職員の前を通過することになるので、ある程度の意図が無いとするのは難しいのではないかと考えます。
図7 料金ブース付近
Aのケースは、新居浜ICの特殊性から考えられるものです。
新居浜ICの構造の特殊性として、一般道から高速道路への入口が丁字交差点となっており、すぐ隣接して、高速道路から一般道への降り口の丁字交差点が位置しています。
図8 一般道から高速道路への入口(上)、降り口(下)の丁字交差点
国道11号や新居浜市街から高速道路に乗る場合、写真上から下に向かって走り、上の丁字交差点で左折して新居浜ICへと入ることになります。
この、入口の交差点をなんらかの理由で見逃し、次にある高速道路から一般道への降り口の交差点を左折して曲がった場合、逆走することになります。
この場合、料金ブース付近では料金所職員の前を逆走することになります。
ですが、交差点を取り違えた段階で気付かずに正しいと思い込んでいた場合、B、Cのケースよりも意図的な行為をする部分が無いため、意図せず逆走を行ってしまうことが考えられます。
以上の状況から、私としてはAのケースで逆走に至ったのではないかと推測します。
私は深夜に新居浜ICから高速道路に乗ったことは無いと思います。
ですので、現地の状況などからAのケースが発生し得ない事象であることも考えられます。
もし、誤った推測をしていた場合は速やかに対処させて頂きますので、ご連絡ください。
以上で、検討を終わります。
高速道路上で逆走する車両。
想像するのも恐ろしい存在です。
それこそ高速道路上では自動運転のみとするぐらいに規制して、逆走車両の発生しない環境としてほしいものです。
それでは、今回はこのへんで。
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